生理前のPMSが始まると、体や心にさまざまな症状が現れます。
その中のひとつに、メンタルが不安定になる症状があります。
メンタルが不安定になると、イライラしやすくなり周囲の人との関係がうまくいかなくなることもあるでしょう。
PMSによる関係悪化を避けるには、周囲の人にPMSの症状を知ってもらったり、1人の時間を確保したりすることが大切です。
今回の記事では、PMSが精神面に及ぼす影響や実際の症状、PMSによる情緒不安定への対処方法について解説します。
PMSが影響して彼氏と別れたくなる!主な原因は不安定なメンタル
PMSとは、生理前に3〜10日程度続く症状で、精神的なものと身体的なものがあります。PMSの原因はまだ解明されていませんが、女性ホルモンの影響があると考えられています。
PMSの主な症状は、次のとおりです。
- 情緒不安定
- 眠気
- 食欲不振や過食
- 腹痛
- 頭痛
- 腰痛
- むくみ
- お腹や乳房の張り
症状のひとつである情緒不安定は、イライラしたり悲しくなったりと、気分がすぐに変わる症状です。抑うつ的な症状が多く、周囲の人に強く当たりがちになることもあります。
「生理前に彼氏と別れたくなる」「よく彼氏と喧嘩してしまう」と悩んでいる方は、PMSによる情緒不安定が原因かもしれません。
自分では抑えられないほど情緒不安定になる
PMSの症状の重さには個人差があります。
症状が重い方は、自分では抑えられないほどメンタルが不安定になります。
日本では、生理のある女性のうち7〜8割が、生理前に何らかの症状があります。
生理前に体や心の不調を感じる場合は、PMSの可能性を考えましょう。
通常のPMSよりも症状が重い方はPMDDの可能性がある
通常のPMSよりも心の不安定さが強く出る場合は、「PMDD(月経前不快気分障害)」と診断されることがあります。
PMDDの主な症状は次のとおりです。
- 抑うつ
- 不安や緊張
- 情緒不安定
- 怒りやイライラ
PMDDによりメンタルが不安定になると、周囲の人との関係にも支障をきたします。
普段は大切に思っている彼氏に対しても、イライラしたり怒りを覚えたりして、別れたくなることもあります。
PMSによる破局を抑えるために出来ること
PMSやPMDDによる情緒不安定は一時的なものであり、生理がくると落ち着きます。
情緒不安定により彼氏と破局しないためには、次のポイントに気をつけましょう。
- 彼氏にPMSについて知ってもらう
- 1人の時間を大切にする
- 彼氏と会う頻度を控える
- 大きな決断をせずに気分を落ち着かせる
- 受診して低用量ピルなどを処方してもらう
それぞれの詳しいポイントについて、具体的に解説します。
彼氏にPMSについて知ってもらう
PMSについて知識がない彼氏は、月経前の女性がなぜイライラしているのか、情緒不安定なのかわかりません。
そのため強く当たられると、彼氏も怒りがヒートアップして破局につながりかねません。
PMSの症状が重い方は、彼氏に詳しい症状を説明し、正しく知ってもらうことが大切です。
自身の気分が落ち着いているタイミングで、月経前にどのような症状が出るかを話しましょう。
身体のメカニズムによる症状であることや、実際の症状について事前に知ってもらうと、彼氏も冷静に対応しやすくなります。
【脱依存】1人の時間を大切にする
彼氏に依存した状態だと、情緒不安定になったタイミングで彼氏に対するイライラや怒りが爆発しやすくなります。
彼氏がしてくれないことや日頃からの不満が目につき、喧嘩に発展することもあるでしょう。
そのため、精神面で彼氏に依存せず、普段から1人の時間を大切にするよう心がけてください。
気分を落ち着かせ、静かに考えごとができる1人の時間は重要です。
【PMSが落ち着くまで】会う頻度を抑える
一緒に時間を過ごしていると、つい怒りをぶつけたり相手にイライラしやすくなったりします。
小さなことから喧嘩に発展し、破局の原因になる可能性も考えられます。
そのため、PMSが落ち着くまでは会う頻度を抑えましょう。
彼氏にPMSであることをきちんと説明し、必要に応じて連絡頻度も控えてみてください。
大きな決断をせずに1度落ち着く
情緒不安定なタイミングで大きな決断をすると、取り返しのつかないことになります。大切な存在である彼氏も失うかもしれません。
まずは自身がPMS中であることを自覚し、情緒不安定になっていることを認識しましょう。
どうしても怒りが抑えられないときでもすぐに決断せず、気分が落ち着いてから冷静に話し合ってみてください。
たっぷり睡眠時間をとって、気持ちを安定させる
睡眠時間の確保は、情緒の安定に必要不可欠です。
睡眠時間が足りないと、寝不足からイライラしたり、悲しい気分になったりします。
そのため、生理前は普段より長めに睡眠時間を確保するよう心がけてください。
PMS中は眠気を感じる方もいるため、無理せず休んで心を落ち着けましょう。
婦人科を受診して低用量ピルなどを処方してもらう
PMSやPMDDの症状により周囲の方との関係に支障をきたす場合は、一度婦人科を受診しましょう。
病気であることを知るだけで、気分が落ち着いて症状が和らぐこともあります。
比較的症状が軽度の場合、適度な運動やリラクゼーションで気分を落ち着かせる治療方法が考えられます。
対症療法として精神安定剤、鎮痛剤などが用いられることもあります。
また、低用量ピルはPMDDの症状を抑えたり、身体的な症状を改善したりするために効果的です。
症状がひどい方は早めに受診し、医師に相談してみましょう。
破局してからでは遅い!治療しながら関係を維持しよう!
PMS中は情緒が不安定になり、彼氏と別れたくなることがあります。
しかしすぐには決断せず、PMSの症状が治まるまで待ちましょう。
情緒不安定な状態で大きな決断をすると、のちのち後悔するかもしれません。
大切な存在である彼氏を一時的な感情で失わないよう、彼氏にPMSの症状を共有したり、症状がひどい場合は治療をしたりしてみてください。
この記事の参考サイト
月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)
月経前不快気分障害(PMDD)