まつ毛美容液が原因となって「ものもらい」が出来てしまう事があります。
なぜできてしまうのか、まつ毛美容液を使い続ける事は出来るのか、こちらの記事で詳しく解説します。
まつ毛のできものは「麦粒腫」「霰粒腫」「マイボーム腺梗塞」の3種類
まつ毛付近にできるできものの種類は全部で3つ。
- 麦粒腫
- 霰粒腫
- マイボーム腺梗塞
それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ):赤く腫れるいわゆる「ものもらい」
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とは、まぶたにある脂や汗を出すマイボーム腺に細菌が感染しておこる症状のことで、一般的にはものもらいと呼ばれます。
症状としては、まぶたの一部が赤く腫れてかゆみを感じます。
場所によってはまばたきの際に軽い痛みを伴うこともあります。
原因となる細菌はもともと人間の身体に存在する常在菌なので、他人に感染するものではありません。
発症後すぐに眼科に行けば、目薬を使った治療で4~5日で完治させることが可能です。
霰粒腫(さんりゅうしゅ):まつ毛の生え際に固いしこりが
霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは、まつ毛の生え際に固いしこりを感じるできものです。
麦粒腫と間違われやすいですが、症状と原因が異なる別の病気です。
霰粒腫は細菌感染ではなく、マイボーム腺の穴が詰まって脂がたまっている状態のこと。
赤くなったり、痛みが出たりすることはありませんが、目を閉じたときにしこりを感じることがあります。
基本的に治療の必要はないものの、霰粒腫に細菌が感染すると化膿して「化膿性霰粒腫」となってしまった場合は病院へ行かなければなりません。
治療方法は麦粒腫と同じく、目薬を使ったものになります。
マイボーム腺梗塞:白いできものがまつ毛の生え際に
マイボーム腺は目が乾くのを防ぐため、脂を分泌する役割を持っています。
この脂がマイボーム腺の穴に溜まり、白くできもののようになってしまうのがマイボーム腺梗塞です。
マイボーム腺梗塞になると、眼球を正常な状態に保てなくなり、最悪の場合角膜に傷がつきやすくなってしまうこともあります。
軽度の場合、まぶたを温めたりマッサージをしたりすることで治療が可能。
症状がひどい場合は目薬での治療、重症化した場合には摘出手術が必要になります。
まつ毛美容液でものもらい・できものができる原因2つ
ここからは、なぜまつ毛美容液によってものもらいやできものができてしまうのか、2つの原因を掘り下げて解説していきます。
- まつ毛美容液の成分が目に合わない
- 美容液を塗るチップや筆が汚れている
まつ毛美容液の成分が目に合わない
まつ毛美容液の成分が目に合わない場合、ものもらいやできもののリスクが上がります。
成分が合わないまつ毛美容液を使っていると目や目の周辺がかゆくなったり、炎症を起こしたりするおそれがあります。
目の健康状態が悪くなると抵抗力が下がって細菌感染を起こしやすくなり、結果的にものもらいやできものができてしまうことがあるのです。
美容液を塗るチップや筆が汚れている
まつ毛美容液を塗るチップや筆が汚れていると、ものもらいやできものの原因になります。
なぜなら、汚れたチップや筆を使い続ける=繁殖した雑菌を塗布し続けることになるためです。
目の周囲というのはもともと皮脂や目やに、汗などの汚れがたまりやすい場所。
毎日使うまつ毛美容液のチップや筆にも、少しずつ汚れが蓄積していきます。
汚れが付いたチップや筆をそのまま美容液の中で保管すれば、雑菌がどんどん繁殖するのは容易に想像できますよね。
ものもらいにならないためのまつ毛美容液の使い方
まつ毛美容液が原因のものもらいにならないためには、使い方に注意が必要です。
ここからは、ものもらいにならないためのまつ毛美容液の使い方を紹介していきます。
- 用量を守って短期間で使い切る
- 清潔なまつ毛に清潔なチップ・筆で塗る
- 高温多湿&直射日光を避け、風通しの良い暗所に保管
- 目に合う美容液が見つからないならまつ毛育毛剤もおすすめ
用量を守って短期間で使い切る
まつ毛美容液は、必ず用量を守って短期間で使い切りましょう。
説明書の記載よりも塗る量が多いと、あやまって目の中に入ってしまったり、目の周囲につく量が増えたりと、炎症を起こしやすくなってしまいます。
また、市販されているまつ毛美容液の大半は2~3か月程度の短期間で使い切ることが推奨されています。
長期間使い続けると、品質は低下し雑菌も繁殖しやすくなってしまいます。
用量を守りつつ、できるだけ早く使い切ることが、まつ毛美容液が原因のものもらいを防ぐ方法の一つです。
清潔なまつ毛に清潔なチップ・筆で塗る
まつ毛美容液を使用する際は、清潔なまつ毛に清潔なチップ・筆で塗るようにしましょう。
先述のとおり、目の周辺は様々な汚れが付きやすく、その汚れがチップや筆についてしまうとまつ毛美容液の中で雑菌が繁殖してしまいます。
まつ毛美容液を使う前には、必ず目元を清潔な状態にしておくことが大切。
チップや筆に汚れが付いて雑菌が繁殖するのを防げば、ものもらいの予防にもなります。
高温多湿・直射日光を避け、風通しの良い暗所に保管
まつ毛美容液は、保管方法も大切です。
高温多湿・直射日光を避けて風通しの良い暗所に保管しましょう。
まつ毛美容液は保管の状況が良くないと、成分が分離したり、最悪の場合腐ったりします。
分離や腐敗したまつ毛美容液は、ものもらいを始めとした様々なトラブルの原因となるため、保管方法には気を付けなければなりません。
目に合う美容液が見つからないならまつ毛育毛剤もおすすめ
まつ毛美容液によるものもらいを防ぐためには、まつ毛育毛剤の使用もおすすめです。
まつ毛美容液の中には、海外製で成分がよくわからないものや、国内では未承認の成分が含まれているものもあり少々リスキーです。
しかしまつ毛育毛剤は、市販品ではなく医師によって処方されるもの。
成分や使用方法について説明を受けることができるため安心ですし、仮にトラブルが起こったとしても購入したクリニックで速やかに対処してもらえます。
ものもらい&できものができた場合の対処法・治し方
気を付けていても、ものもらいやできものができてしまうことはあります。
そんな時どう対処すればよいのか、直し方を含めて解説していきます。
- できるだけ目元を触らない
- コンタクトレンズやアイメイクを控える
- まつ毛美容液の使用も一時中断すべき
- 症状がひどい場合は早めに眼科を受診
できるだけ目元を触らない
ものもらいやできものは、触らないのが鉄則です。こちらの記事で紹介している麦粒腫・霰粒腫・マイボーム腺梗塞は他人に感染するものではありません。
しかし、手で触るなどして患部に刺激を与えると、症状が悪化し治りが遅くなるリスクがあります。
気になるかもしれませんが、ものもらいやできものができたときは、できるだけ目元を触らないようにしましょう。
コンタクトレンズやアイメイクを控える
ものもらい・できものにはコンタクトレンズやアイメイクも刺激となってしまいます。
コンタクトは雑菌が繁殖しやすいため、ものもらいやできものの悪化を招きます。
アイメイクについては、落とす過程も含めて物理的な刺激となってしまうので控えましょう。
まつ毛美容液の使用も一時中断すべき
まつ毛美容液の使用中にものもらいやできものができた場合、美容液の使用自体も一時中断してください。
まつ毛美容液が症状の原因となっている可能性がありますし、そうでなくても幹部周辺の刺激になることに変わりはありません。
ものもらいに塗ってしまったチップ・筆は処分する
もし、まつ毛美容液をものもらいに塗ってしまった場合、使用したチップ・筆は処分しましょう。
ものもらいは細菌が感染して引き起こされる症状です。
患部に触れたチップ・筆には細菌が付着しているかもしれません。
そのまま美容液のボトルに戻してしまうと、中で細菌が繁殖してしまうおそれがあります。
ティッシュなどで拭いて対処する方法もありますが、確実に細菌の繁殖を防ぐなら新しいものを購入したほうが良いでしょう。
症状がひどい場合は早めに眼科を受診
今回紹介している3種類のものもらいは、症状が軽ければ病院にかかる必要がない場合もあります。
しかし、症状がひどい場合は必ず早めに眼科を受診しましょう。
ものもらいが悪化するイメージはあまりないかもしれませんが、患部に膿がたまって、切開手術をしなければならなくなるケースもあるのです。
また、症状の度合いによっては市販の目薬ではなかなか完治しないこともあります。
眼科で医薬品としての目薬を処方してもらうほうが確実です。
自分に合った美容液・育毛剤を正しく使うことがものもらいを防ぐ
ものもらいを防ぎながらまつ育に励むなら、自分に合ったまつ毛美容液・育毛剤を正しく使うことが大切です。
用量を守って短期間で使い切ること、目元とチップ・筆は清潔な状態で使用すること、保管方法にも気を付けることを徹底しましょう。
もしもものもらい・できものができてしまった場合は、症状に応じて早めに眼科を受診してください。