生理痛を彼氏や旦那に理解してもらいたい時、どのように伝えるべきなのでしょうか。
本記事では、生理痛を伝える方法やパートナーと生理痛の辛さを知ってもらうメリットを解説します。
生理痛の痛みタイプはざっくり3つ
生理痛と一口に言ってもその種類はさまざま。
生理痛の原因のひとつは、血管を収縮させる「プロスタグランジン」と呼ばれる物質が生理中に分泌されることですが、それだけが要因とは限りません。
また、プロスタグランジンの分泌量には個人差があるほか、働きによりさまざまな痛みが発生することでも知られています。
そのため、生理になる女性の100%が同じ部位に同じ痛みを感じているわけではないのです。
ここでは、生理痛の痛みタイプをざっくり3つに分けてみました。
- ズキズキタイプ
- チクチクタイプ
- ずっしり鈍痛タイプ
それぞれ解説します。
ズキズキタイプ
1つ目は、まるでノコギリで削られているような痛みを感じる「ズキズキタイプ」。
「刺痛」などと呼ばれているこのタイプは、その痛みのある部分を圧迫するとさらに痛みが増幅するのが特徴です。
要因はさまざま考えられますが、主に於血(おけつ)が関連していると考えられます。
お血は骨盤内の血流が悪くなっている状態であり、生理中に塊のような血が出やすくなっているためわかりやすいでしょう。
普段から冷えに悩んでいる女性などは血液の流れが生理中により悪くなる可能性があるため、血流改善を想定した対処法が必要になります。
チクチクタイプ
2つ目は、下腹部が刺されたように痛む「チクチクタイプ」。
生理前に下腹部がチクチクするといった場合、月経前症候群(PMS)や、排卵痛の可能性あります。
生理痛がこの痛みの要因であった場合、上記と同様にお血が要因でチクチクとした針で刺されるような痛みが発症します。
生理痛で下腹部にチクチクとした痛みが発症する場合、プロスタグランジンによって子宮が収縮していることが要因かもしれません。
血液の流れが悪くなっている可能性が考えられるため、体を冷やないこと、ツボ押しなどによる対策で改善を目指してください。
ずっしり鈍痛タイプ
3つ目は、ずっしりした鈍い痛みを感じる鈍痛タイプ。
血流不足や内臓機能の低下などが関連すると考えられていますが、お腹が絞られるような痛みであれば腸のぜんどう運動が関連している可能性があるでしょう。
こちらも、プロスタグランジンの働きによって子宮が収縮することが関連しますが、子宮の収縮に伴い腸も連動して動いている可能性が示唆されています。
必要以上に腸が動くことから、ずっしりとした鈍痛を感じてしまうようです。
生理の4日から5日前から、生理中も継続してずっしりと鈍痛が続く場合は器質性月経困難症も疑われるため注意しましょう。
生理痛を理解できない旦那や彼氏に痛みを体験させる方法3選
理由はさまざまですが、男性には生理は来ないといった前提があることから、「生理が辛い」と伝えてもピンと来ないのかもしれません。
ここからは、生理痛を理解できない旦那や彼氏に痛みを体験させる方法を3つ紹介します。
- VR体験に参加する
- キンタマを握られる
- 腹部を強く押される
パートナーに生理痛の辛さをしっかりと理解してもらうためにも、ぜひこれら方法を試してみましょう。
VR体験に参加する
生理痛を彼氏や旦那に理解してもらうために、その痛みを体験してもらうといった方法があります。
以前、奈良女子大学と甲南大学の研究チームが生理痛と血の漏れをVRにて疑似体験できる月経痛体験装置を開発しました。
同体験装置は、2021年12月に大阪で開催されたVRの国際会議「VRST2021(Virtual Reality Software and Technology)」にて発表されて以来、大きな話題となった装置です。
生理痛で悩む女性が非常に多いことや周囲の無理解などから、男性などにも体験してもらおうと企画・開発されたこちらの月経痛体験装置。
- ZONE1 「座席での立ち座り」
- ZONE2 「立ちっぱなし」
- ZONE3 「電車の揺れ」
これら満員電車を想定した3つのシチュエーションで生理痛が体験できる内容となっており、体験した男性たちからは、「生理痛がここまで辛いものとは思わなかった」といった声が届いているようです。
また、すでに閉経した女性もその辛さを思い出すために体験するなど、幅広い層に影響を与えています。
人によって生理痛のレベルや痛みの種類が違うため、この月経痛体験装置が生理痛の全てを物語るものではありませんが、辛い生理痛を体験してもらう装置としては画期的でしょう。
今後、月経痛体験装置は痛みだけでなく精神面などにも影響を与えるような進化を遂げるかもしれません。
彼氏や旦那に生理痛の辛さを口で伝えてもわかってもらえない、理解しているように見えないといった女性はこの月経痛体験装置で生理痛を体験してもらいましょう。
キンタマを握られる
全く同じ痛みとは考えにくいものの、生理痛はキンタマを握られたような痛みと表現する方が多くいます。
中にはゴリラにキンタマを握られている状況が1週間連続で続いていると表現されていたり、実際にキンタマを握られた痛みを体験して辛さを理解したといった声もあるようです。
また、キンタマを思い切り蹴り上げられた際、それが体の中に入っていこうとする恐ろしい痛みと不安が生理痛に近いと表現している方もいました。
子宮とキンタマは別物であり、全く同様の痛みを体験できることはありません。
ただし、そのぐらいの痛みと下腹部の違和感、痛みによる不安感を体験してもらうといった意味ではひとつ効果的な方法ではないでしょうか。
ただし、キンタマは男性にとって重要な場所であり、生殖機能にとってもなくてはならない存在です。
いたずらに強い力で彼氏や旦那のキンタマを握りしめないよう、ある程度のレベルでやめておくことをおすすめします。
腹部を強く押される
生理痛は下腹部だけでなく、腹部を強く押され続けているような痛みを伴う場合があります。
人間の力で腹部の痛みを再現するには、パートナーの腹部を怪我に至らない程度の力で押してみましょう。
その痛みが断続的に続くことを伝える事で、生理痛の辛さの理解に繋がるかもしれません。
生理痛の辛さを知って貰うことによるメリット
こちらでは、パートナーに生理痛の辛さを理解してもらうためのメリットを下記にまとめました。
- 優しくしてもらえる
- 安心して行動できる
- ケンカがなくなる
- 生理中ならではの対処をしてくれる
生理時、痛みだけでなく精神も不安定になりイライラしがちです。
また、女性の中には PMSに悩む方もおり、これが原因でパートナーと大げんかするといったシチュエーションも珍しくありません。
パートナーに生理痛の辛さが理解されれば、精神的な部分も身体的にもケアしてもらえるため心が安らぎ良い効果を得られます。
また、パートナーと同棲、また婚姻関係にあれば家事洗濯をしてくれる、生理痛に効果がある料理を用意してくれるといった可能性もあるでしょう。
鎮痛剤を代わりに購入しに行ってくれるなど、常に寄り添ってくれるようになるはずです。
生理痛の辛さを彼に言っても意味がないと諦めるのではなく、根気強く説明したり体験してもらうなどして理解してもらうようにしましょう。
生理痛の辛さをパートナーに共有すると今後の関係が良好になりやすい
生理痛の辛さをパートナーに共有するだけでも、二人の関係性は良好なものになります。
近年、カップルで利用できる今後の関係が良好になりやすい生理予測・共有アプリなども開発されているようです。
今からの時代、生理は女性だけが苦しみ乗り越えるものではなく、パートナーと共に乗り越えるものといった思いを共有する姿勢が重要になります。
お互いの体のことを理解しているだけでも、今後の関係が良好になっていくことは間違いありません。
ぜひ、生理痛に悩み、さらに彼氏や旦那に理解して貰いたいと考えている女性は本記事を参考にしてみてください。