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【焦らないで】生理でドロドロのびる血の塊やレバー状の塊が出た時

【焦らないで】生理でドロドロのびる血の塊やレバー状の塊が出た時

生理中、ドロドロのびる血の塊やレバーのような塊が出ることがあります。
本記事では、いつもと違う経血の種類や対処法についてまとめました。

生理でいつもと違う出血があっても焦らないで

経血はサラサラした血液といったイメージがありますが、ドロドロとしたのびるような血の塊、レバーの塊のような血が出ても、焦らずに冷静になりましょう。

通常、経血は剥がれた子宮内膜が「酵素」の働きによってサラサラの血液になり、排出されます。
ドロドロの塊のような経血が混ざっていた場合、子宮内膜から排出された血液量が多く、酵素の働きが追いつかなかった可能性が殆どなので、多くの場合には病気の可能性は低いです。

生理の経血には色んなタイプがある

生理の出血には様々なタイプがあることを解説しているイラスト「ドロドロ」「サラサラ」「ゼリー」「レバー」

経血はサラサラの血液が一般的ですが、実際には個人差がありそのタイプも豊富です。
そのため、いつもと違う経血が出た際は焦らずにどのタイプが出たのか見極め、対応していく必要があるでしょう。

生理の経血のタイプを下記の内容にまとめました。

  • ドロドロのびる、レバーや膜のような塊タイプ
  • サラサラの水っぽいタイプ
  • ゼリータイプ

ドロドロのびる、レバーや膜のような塊タイプ

ドロドロのびる、レバーや膜のような塊タイプは「凝血塊(ぎょうけっかい)」と呼ばれています。
極端な量でない限り病気ではないため落ち着いて対処しましょう。

凝血塊が出てる理由は、一般的に上記でお伝えしたように酵素の働きが関係します。
基本的に経血は、子宮の内膜が剥がれることにより排出された出血が一度固まり、それが酵素の働きでサラサラになって排出されます。

経血の量が多い場合は酵素の働きが追いつかないために、サラサラにならなかった凝血塊が経血に混じって出てくるといった形になります。
ドロドロのびる、レバーや膜のような塊が経血として出てくる場合は下記の原因も考える必要があるでしょう。

  • 女性ホルモンの分泌
  • 血流の悪化

何らかの理由で黄体ホルモンが正常に分泌されない場合、子宮内膜が厚くなり酵素の効き目が悪くなると言われています。
思春期、更年期時の生理中には起こりやすくなると考えられているようです。

また血流が悪いと子宮収縮が鈍くなる、経血がドロドロになりやすく酵素の働きが追いつかずに凝血塊が出るとも言われています。
詳しくは後述しますが、凝血塊があまりに多い場合、子宮内膜症などの病気が疑われるため注意しましょう。

サラサラの水っぽいタイプ

サラサラの水っぽいタイプの経血は、一般的にはとくに問題のない経血です。
サラサラした水っぽい経血は中医学で「経血清稀」などとも呼ばれており、水っぽいと一口に言っても質感が人によって違っているためその要因はさまざまです。

胃腸が弱っている方は水分を多く含む経血が出やすいともいわれており、体調にも関連している場合があります。
また、排卵期・生理直後などは経血の量が増えて質感が変化し、卵の白身のような水っぽい経血が出ることもあります。

ほか、妊娠初期の状態であれば女性ホルモンの分泌量が増加することから、酸っぱい臭いを伴った水っぽい経血となることもあるようです。
ちなみにサラサラした水っぽいおりものが大量に出たり、継続して出る場合は下記のような感染症などが疑われます。

  • 細菌性腟炎
  • クラミジア感染症

黄色や黄緑色を伴った水っぽい経血、性交痛、排尿痛が伴う場合はクラミジア感染症なども考えられるでしょう。
あまりに異常な水っぽい経血だった場合、自己判断せずにクリニックなど専門医に必ず相談するようにしてください。

ゼリータイプ

経血の中には、のびるゼリーのようなタイプもあります。
赤黒いゼリータイプの塊は、子宮内膜の一部である可能性が高いです。

特段珍しい経血タイプではありませんが、多量のゼリー状経血が頻繁に出る場合には、子宮筋腫の可能性があるため注意が必要です。

経血の形よりも量が重要。量が多い時には過多月経が疑われる

過多月経について注意喚起しているイラスト

経血の形はそこまで気にする必要はありませんが、量が余りにも多い時には過多月経と呼ばれる症状が疑われます。
経血の状態で注意すべき項目を下記の内容にまとめました。

  • 8日以上生理が続く場合や、150ml以上出血する場合
  • 子宮筋腫や子宮内膜症などが隠れている可能性もある

8日以上生理が続く場合や、150ml以上出血する場合

経血が出始めてから8日以上生理が続いている場合や、150ml以上の出血がある場合には注意が必要です。

まず、日本産科婦人科学会では生理が8日以上続くと「過長月経」と定義しています。
普段生理は5日程度で終わるといった方が8日以上続いていた場合、過長月経が疑われるため注意が必要でしょう。

過長月経といった形で検査しても異常がない方もいますが、ホルモンの乱れや子宮筋腫や内膜ポリープなどと診断されることもあります。

さらに150ml以上の出血がある場合も要注意です。
通常、経血の正常量は20から150mlと考えられているため、それ以上は大量出血にあたります。

この場合、「過多月経」の定義に当てはまる可能性があるため、早めに診断してもらうようにしましょう。

子宮筋腫や子宮内膜症などが隠れている可能性もある

生理が長く続く、量が多いといった場合はその裏に病気が隠れている可能性があります。
レバーのようなドロドロした血の塊が大量に出ているといった場合などは、とくに注意したいところです。

経血異常が見られる場合、これらの病気が隠れていると言われています。

  • 子宮腺筋症
  • 子宮内膜症
  • 子宮内膜増殖症
  • 子宮内膜ポリープ

子宮腺筋症は、子宮内膜に似ている組織が子宮筋内に発生する症状です。
例えば、子宮腺筋症は月経時にはがれる落ちる子宮内膜が増加してしまうほか、子宮筋層の中にある病変からの出血などによって子宮収縮が不十分となり、過多月経を起こす可能性があると考えられています。

子宮内膜症は子宮内膜が違う場所に発生する症状で、その多くの方に経血量が増えてしまうといった症状が見られる傾向です。
普段とは違う月経期間、さらに経血の量が異常だった場合、自己判断せずにクリニックなどに相談するよう心がけましょう。

生理でドロドロの血塊が出ても大丈夫。あまりに量が多い時は病院へ行こう

生理中、ドロドロとした血塊が出てきたとしても心配しないで良いでしょう。
生理中はタイミングによって経血の状態が変わるほか、酵素の働きによって血の塊が経血に混ざることは問題ではありません。

一方、色がおかしいとか臭いが不快、量があまりに多いといった場合には注意が必要です。
その裏になんらかの病気が隠れているかもしれませんし、自己判断で放置する行為は絶対に避けましょう。

まずは経血の基本を理解し、どのようなタイプがどの時期に出やすくなるのかなど、理解しておくとより安心に繋がるのではないでしょうか。

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