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中絶薬「ミフェプレックス」の流産薬としての可能性

中絶薬メーカーが流産への使用拡大を模索

米国の製薬会社ダンコ・ラボラトリーズ社は、中絶薬「ミフェプレックス」の流産治療への適用を進めています。
すでに一部の医師や患者による使用例があり、正式な承認を求める動きが活発化しています。

この薬の有効性や安全性に注目が集まる一方で、中絶規制との関係も議論されています。
FDAの判断が医療現場にどのような影響を与えるのか、今後の展開が注目されます。

中絶薬「ミフェプレックス」の流産薬としての新たな可能性

中絶薬を米国に導入した製薬会社ダンコ・ラボラトリーズ社は、流産治療への適用を求め、食品医薬品局(FDA)への承認申請を検討しています。

ダンコ・ラボラトリーズ社は科学的データを準備し、ミフェプレックス(一般名:ミフェプリストン)の流産治療適用を承認するようFDAに要請する準備を進めています。
すでに一部の医師や女性は、正式な承認を受けずにこの薬を流産治療に使用している状況です。

ミフェプレックスはどんな医薬品?

ミフェプレックスは中絶に使用される医薬品です。
有効成分としてミフェプリストンを含有しています。

ミフェプリストンがプロゲステロンの働きを阻害することで、妊娠を維持できない状態にします。
中絶時には、ミソプロストールと併用されることが一般的です。

既にミフェプレックスは流産薬として使われている

ミフェプレックスは以下の国で流産治療薬として承認されています。

  • イギリス
  • フランス
  • オーストラリア
  • カナダ

アメリカでも、一部の医師が流産薬として適応外使用しています。
FDAが承認した医薬品であれば、適応外で処方できるというルールがあり、ミフェプリストンは中絶薬として2000年にFDAの承認を受けている為、流用は違法ではありません
ACOG(米国産婦人科学会)やWHO(世界保健機関)は流産治療にミフェプリストンとミソプロストールの併用を推奨しています。

FDAが流産薬として承認した場合の影響

FDAがダンコ・ラボラトリーズ社の申請を正式に受理した場合、流産治療における薬物使用の選択肢が広がる可能性があります。

しかし、FDAの審査は政治的な監視のもとで行われることが予想されます。
正式な承認申請の時期は未定ですが、FDAの決定には数ヵ月かかる見込みです。

承認がもたらす変化

もしFDAが流産治療への適用を承認した場合、より多くの医師がミフェプリストンの処方資格を取得できるようになります。
医師の処方に対する偏見が軽減される可能性があり、これによって多くの女性に適切な治療が提供されるようになります。

今後の見通し

FDAはダンコ・ラボラトリーズ社の申請を受理後、60日以内に審査を開始するか、追加情報を求めるかを決定します。

その後、通常6~10ヵ月以内に最終決定が下される見込みです。
FDAの専門スタッフがデータを審査し、承認または不承認の勧告を行いますが、最終決定権はFDA長官に委ねられます。

今後のFDAの決定が、流産治療のあり方に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。

この記事の参考サイト

Abortion Pill Maker Is Seeking to Expand Its Use to Miscarriage
医療用医薬品 : メフィーゴ