今回の記事では、早漏の原因と漢方の関係性について詳しく解説、さらにおすすめの漢方の紹介をさせていただきます。
病院に行かずに早漏を治したい方は、ぜひ参考にしてください。
更年期による早漏の原因は3つ
若い頃はそうでもなかったのに更年期に入ってから早漏になった気がする…という方は、更年期による特有の早漏である可能性が高いです。
更年期による早漏の原因は主に以下の3つ。
- 【原因①】腎虚(腎の虚弱)
- 【原因②】肝臓のトラブル
- 【原因③】心因性
【原因①】腎虚(腎の虚弱)
1つ目は、頻尿や尿漏れなどのトラブルを引き起こす「腎虚」。
腎虚の状態に陥ると、生殖機能や排泄機能にトラブルが生じる可能性が高くなります。
早漏やEDなど、生殖機能に関する症状もその中の一つです。
なお、腎虚には「腎陽虚」と「腎陰虚」の二種類があり、腎陰よりも腎陽が不足している状態を「腎陽虚」といい、反対に腎陽よりも腎陰が不足している状態を「腎陰虚」といいます。
特に「腎陽虚」は、下半身のトラブルを引き起こしやすくなります。
「腎」を正常に保つためには、腎陽と腎陰の二つのバランスが取れているかどうかが大切です。
【原因②】肝臓のトラブル
次に考えられる原因は肝臓に関するトラブルです。
アルコールの摂りすぎなどにより肝機能障害を引き起こしている場合、EDや早漏など性機能に関わる症状が併発する恐れがあります。
肝機能障害は、アルコールやウイルス感染、薬の副作用、免疫異常など様々な原因によって引き起こされる病気です。
肝臓に関する病気は初期症状がほとんど出ないため気付かれにくく、発覚したときにはかなり進行してしまっていた…ということもよくあります。
特に日常的にアルコールを摂取している人や、薬を飲んでいる人は、肝機能障害になりやすいため、症状に心当たりがあるときは早めに対策をしていきましょう。
【原因③】心因性
次に考えられる原因は、精神的なストレスやトラウマなどによる心因性によるものです。
心因性早漏は、性に関するトラウマによって交感神経が活発に働き、過度な興奮状態に陥ることが原因で引き起こされます。
また、仕事や人間関係、持病など、日常生活においてのストレスも心因性早漏を引き起こす原因になります。
何か強いストレスに心当たりがある方は、心因性早漏である可能性が高いです。
腎の気を高める漢方
腎の気を高め、早漏改善を助ける漢方のおすすめは以下の3つ。
それぞれ詳しく解説していきます。
- 左帰丸
- 右帰丸
- 強活腎散
左帰丸
左帰丸は、腎陰を補うための漢方です。
腎虚の中でも「腎陰虚」の患者に処方されます。
腎陰虚は、体の中の水分や栄養が不足していることによって引き起こされます。
そのため、疲労感や倦怠感、目のかすみなどの症状を引き起こします。
左帰丸によって腎の気と腎陰を養うことにより、それらの症状を取り除くことが可能です。
右帰丸
右帰丸は、腎陽を補うための漢方です。
腎虚の中でも「腎陽虚」の患者に処方されます。
腎陽虚は、体内のエネルギー不足によって引き起こされることが多いです。
それによって引き起こされる症状は、尿漏れや頻尿など泌尿器に関するトラブルや、下半身の冷え、倦怠感などです。
右帰丸で腎の気と腎陽を補えば、泌尿器に関わる症状の改善や、体を内側から温める効能などが期待できます。
腎は射精とも密接に関わっている部位なので、腎の気を補うことは早漏改善にもつながります。
強活腎散
強活腎散は、早漏や腎臓病、高血圧、糖尿病などに効果のある漢方です。
苦味があるため少し飲みにくいのですが、早漏だけでなくED改善の効果もあるため、早漏とEDのどちらも合わせて治療したい方にぴったりの漢方となっています。
副作用は少ないのですが、まれに皮膚の発疹や赤み、食欲不振などを引き起こすことがあるので、その場合は服用を中止し医師に相談へ行きましょう。
肝の機能を調節する漢方
肝機能を調節する漢方のおすすめは以下の3つ。
それぞれ詳しく解説していきます。
- 肝生
- 小柴胡湯
- 抑肝散
肝生
肝生は肝臓機能障害や肝臓肥大、急・慢性肝炎、胆のう炎、黄疸などを改善するための第2類医薬品に指定されている漢方です。
肝生には12種類の生薬が配合されており、肝臓機能を改善するもの、胆汁分泌を促進するもの、両方の効果を併せ持つものの3種類あります。
それらが総合的に作用することによって障害が起きている肝臓の機能を正常に戻すことができます。
効果には個人差がありますが、通常であれば服用を開始してから1ヶ月以内に効果を実感することができます。
小柴胡湯
小柴胡湯は、風邪の後期の諸症状によく効く漢方です。
食欲不振や吐き気などの改善が期待されます。
免疫力を高めるための成分が配合されており、肝炎など肝機能回復の効果もあります。
抑肝散
抑肝散は、神経の興奮を抑え、心身の状態を落ち着かせるための漢方です。
漢方では「肝」が高ぶっていると、イライラやむかつき、怒りっぽくなるなどの症状が現れるとされています。
昔と比べて怒りっぽくなったという方は、肝の高ぶりが原因かもしれません。
イライラやストレスの蓄積は心因性早漏の原因となり得ますので、改善するためには体だけでなく心のケアも大切です。
消化器の強化をする漢方
最後に、消化器官の強化をする漢方のおすすめを3つ紹介していきます。
- 六君子湯
- 安中散
- 四君子湯
六君子湯
六君子湯は、胃もたれや食欲不振などに効果的な漢方薬です。
冷え性の人や慢性的な胃もたれの人、胃下垂、消化不良の方はこちらの漢方を服用することで症状が改善するかもしれません。
六君子湯には、体に流れている水分の停滞を改善する効果があります。
水分の停滞は血流を悪くし、射精のコントロールがしづらくなってしまうという障害が発生します。
特にやせ型で冷え性の方には効果のでやすい漢方なので、当てはまる方はぜひ試してみてください。
安中散
安中散は、食欲不振や胸やけ、胃もたれ、胃の痛みなどに効果のある漢方薬です。
やせ型で冷え性、さらに体力にあまり自信がない方に向いています。
胃痛の中でも、ストレスによって胃の痛みを感じている方には特におすすめです。
安中散にはストレスを和らげる効果があり、さらに内側から腹部を温める効果で痛みなどの症状を改善することができます。
心身ともにケアをすることができるため、早漏改善にも効果があります。
四君子湯
四君子湯は、胃腸の働きを活発にさせるための漢方薬です。
疲れが出やすい人に向いている漢方なので、休んでも疲労感や倦怠感が取れない、という方はぜひ一度試してみてください。
胃腸の水分の流れを改善することによって、ストレスの緩和や血流改善などの効果が得られ、それに伴って早漏の改善が期待できます。
漢方を服用し早漏を改善しよう
早漏には色々な改善方法がありますが、漢方での改善は身体にもよく、特に更年期を過ぎた方にはおすすめの方法です。
身体を根本的なところから見つめ直して治療をしていくので、一時的でない効果が得られるのも漢方のメリットです。
更年期による早漏の主な原因は「腎の虚弱」「肝機能のトラブル」「心因性」の3つです。
自分がどれに当てはまるのかをしっかりと把握し、それに合った漢方を選びましょう。
漢方の服用は欠かさず続けていくことが大切です。
ぜひ漢方の服用で早漏を改善してください。