「まつ毛美容液で目が腫れた」「まつ毛美容液で炎症が起きた」という事例は多く、年々まつ毛美容液による相談が相次いでいます。
今回は、まつ毛美容液で目が腫れるなどの炎症が起こる原因をまとめてみました。
まつ毛美容液を使うと目が腫れる事がある
まつ毛美容液には保湿成分などの美容成分が含まれ、まつ毛にハリやコシを与えながらまつ毛を健やかに保つ効果があるといわれています。
しかし、まつ毛美容液には腫れたり炎症を起こしたり、危険なリスクを伴うことがあります。
- 美容液が原因で手術をした人もいる
- 国民生活センターが注意を呼びかけている
美容液が原因で手術をした人もいる
まつ毛美容液が原因で角膜に炎症を引き起こし、手術をした人もいます。
手術をした女性は50代で、国民生活センターは2019年3月に相談を受け付けています。
スーパー内にある化粧品コーナーにて約2,000円ほどでまつ毛美容液を購入し試してみたところ、視界がぼやけ始め、痛みが生じたといわれています。
眼科を受診すると角膜潰瘍で眼球の表面がただれていると診断され、手術をすることになったようです。
このほかにも、2018年5月〜2019年3月の期間でまつ毛美容液による被害を訴えている事例が5つあります。
【30代・女性】(受付年月:2019年2月)
評判の良かったまつ毛美容液を購入。使用中にものもらいができ眼科を受診。ものもらい以外にも充血もしていたため、医師よりまつ毛美容液の使用をやめるようにいわれる。
【60代・女性】(受付年月:2018年11月)
ネット通販でまつ毛美容液を購入し、使用約10日後目の周りが腫れてきたため、皮膚科を受診するとアレルギーを起こしているといわれる。
【40代・女性】(受付年月:2018年10月)
ネット通販で約1,000円のまつ毛美容液を注文。使用2ヶ月後ヒリヒリ感と刺激感を感じ、両まぶたが腫れてきた。病院を受診したところアレルギーと診断され、塗り薬によって一週間ほどで完治した。
【60代・女性】(受付年月:2019年1月)
まつ毛を長く濃くすると謳われたまつ毛美容液を約1,000円で購入し、説明書どおりに1日1回塗布している。広告には1ヶ月ほどで効果が出ると掲示されているにもかかわらずまったく効果がなく、目の周りが腫れてきている。
【30代・女性】(受付年月:2018年5月)
インターネット通販でまつ毛美容液を購入したが、目のかゆみやまつ毛が抜ける等の症状が出た。業者に電話して定期コース解約の旨を申し出たが、電話もつながらず困っている。
事例を見てもわかるように、ほとんどはインターネットで「効果がある」と謳われたまつ毛美容液を低価格で購入したことが原因で、「目が腫れた」などの炎症を起こしている女性が多いことがわかります。
国民生活センターが注意を呼びかけている
まつ毛美容液による「目が腫れた」や「炎症を起こしたのに解約できない」などの相談件数が急増していることから、国民生活センターは注意を呼びかけています。
化粧品であるにもかかわらず、「育毛効果がある」、「発毛を促す」などの効果を期待させるような表示のあるまつ毛美容液を使用しないことや使用を中止するよう注意喚起を促しています。
まつ毛美容液で目が腫れる2つの原因
まつ毛美容液で目が腫れる2つの原因は以下のとおりです。
- まつ毛美容液の成分が肌に合わない
- 体調不良やホルモンバランスの影響
まつ毛美容液の成分が肌に合わない
まつ毛美容液を塗布して腫れたり炎症を起こしたりした場合は、配合されている成分が肌に合っていないことが考えられます。
まつ毛美容液には、メーカーによって含まれている成分が異なります。
たとえば、刺激の強いエタノールや保存料、防腐剤などのパラベンの成分が肌に合っていないと炎症を起こしやすくなります。
とくに、まぶたや目の周りは皮膚の中でも薄いため、アレルギー反応が出る可能性があります。
体調不良やホルモンバランスの影響
その時の体調やホルモンバランスによっても目が腫れることがあります。
風邪をひいていたり、睡眠不足、生理中などホルモンバランスが乱れやすい時期は、肌が敏感になっているため注意が必要です。
まつ毛美容液で目が腫れたときの2つの対処法
まつ毛美容液で目が腫れてしまった場合には、下記2つの対処法があります。
- 【まずは病院】かかりつけの眼科や皮膚科に相談をする
- 原因になったまつ毛美容液の使用は中断する
【まずは病院】かかりつけの眼科や皮膚科に相談をする
まつ毛美容液を使用して違和感などの異常を感じた場合には、まずはかかりつけの眼科や皮膚科を受診しましょう。
放置していても完治するものではありません。
受診する際は使用したまつ毛美容液を持参して、症状の内容、いつから症状が現れたか、どこで購入したか、使用した薬など詳細を伝えましょう。
原因になったまつ毛美容液の使用は中断する
なんらかの症状が現れたら、ただちに原因のもととなるまつ毛美容液の使用を中断しましょう。
「少しの症状や違和感なら……。」と続けてしまいがちですが、症状がひどくなってからでは大変。
目が腫れる前は赤みやかゆみなどが伴う場合もあるため、それらがトラブルのサインだと思って使用しないようにしましょう。
まつ毛美容液のトラブルを予防する4つの方法
まつげ美容液は、トラブルが起きることを想定しておくことが大切です。
ここでは、まつげ美容液のトラブルを予防する4つの方法をご紹介します。
- 使用前に二の腕に塗り、アレルギーテストをする
- 使用方法を守り早めに使い切る
- 海外製品など怪しいメーカーは避ける
- 医師が処方する”育毛剤”を使う
使用前に二の腕に塗り、アレルギーテストをする
まつ毛美容液を実際に使用する前に、二の腕の内側など肌が薄い部分に美容液を塗布し、乾燥するまで放置します。
その後、肌に赤みやかゆみなどの異常がないかを確認します。
アレルギーテスト後に何も症状が現れなければ、トラブルのリスクは低いので、使用方法に従って使用するようにしましょう。
使用方法を守り早めに使い切る
化粧品の多くは使用方法を記載していることが多いです。
まつ毛美容液のタイプには、マスカラタイプ、チップタイプ、チューブタイプなどさまざまな塗り方があります。
それぞれの使用方法を守り、何ヶ月も使用せず早めに使い切ることが大切。
化粧品は未開封の場合と開封した場合で使用期限が異なるため、開封したらすぐに使い切ることを意識しておきましょう。
海外製品など怪しいメーカーは避ける
海外製品や知らないメーカー、育毛効果を謳うメーカーなど怪しいメーカーは避けましょう。
まつ毛美容液を使用して目が腫れたなどの炎症を引き起こした人の中には、インターネットの広告や通販を見て購入した人が多く見られました。
すべてがそうではないですが、価格が驚くほど安すぎる場合は注意が必要です。
医師が処方する”育毛剤”を使う
広告などで「育毛効果」や「発毛効果」を謳うまつ毛美容液は危険です。
まつ毛美容液には「まつ毛を伸ばす効果」はありません。
あくまで綺麗に保つだけなので、育毛剤ではないのです。
まつ毛を伸ばしたいという人は、専用の“まつ毛育毛剤”を使用しましょう。
ルミガンやケアプロストなど「ビマトプロスト製剤」を使うのが一般的です。
1日1回、まつ毛の根本に塗布するだけでまつ毛が太く長く成長します。
ルミガン 0.03%
まつ毛美容液のトラブルがあったらすぐに病院に行くべき
まつ毛美容液は、「効果があって安い」と聞くだけで使いたくなってしまいますよね。
しかし、まつ毛美容液によるトラブルは後を絶ちません。
まつ毛美容液によるトラブルがあった場合は、ただちに使用をやめてすぐに病院へ行きましょう。
症状がひどくなってからでは治療にも時間がかかりやすくなります。
まつ毛美容液の購入に関しても、すぐに決めるのではなく本当に大丈夫なのかどうかをチェックし、不安な人は医師が処方するまつ毛育毛剤を使用するのもひとつの方法です。