体の様々な部位と同じように、亀頭(ペニス)にもタトゥーの施術が可能です。
こちらでは亀頭にタトゥーを入れる事のリスクについて解説します。
亀頭にタトゥーを入れることは可能
亀頭やペニスは非常に繊細な部位であるため、痛みは強いですが他の部位と同じように施術が可能です。
亀頭へのタトゥーにおける基本情報を解説していきす。
- 実際に亀頭にタトゥーを入れている人はいる
- アフターケアは他の部位へのタトゥーと同じ
実際に亀頭にタトゥーを入れている人はいる
あまりイメージが無いかもしれませんが、肉体改造の一環として亀頭にタトゥーを入れている人は一定数存在します。
実際にタトゥーを施す店舗などで亀頭、またペニス本体やその周辺にタトゥーを入れている方の画像を公表していますし、タトゥーだけでなくピアッシングも施されているものが殆どです。
亀頭にタトゥーを入れる場合の施術は、亀頭の表側でも可能ですが、一般的に男性生器切開、尿道切開を意味する「サブインシジョンタトゥー」となります。
サブインシジョンとは、通常表になっていない場所を切開し、開放状態にすることです。
亀頭や陰茎部の裏側にもタトゥーを入れ、開放状態にするといった見せ方をしている方が多い傾向にあります。
デザインや料金などは担当する彫り師によっても変わってくるほか、腕の善し悪しもあるでしょう。
こだわりの亀頭タトゥーを入れたい場合、実際に施術を行なったことがある、または評判の彫り師を探すことをおすすめします。
アフターケアは他の部位へのタトゥーと同じ
亀頭へのタトゥーは特殊な施術ですが、アフターケア自体は他の部位へのタトゥーと同様です。
タトゥーのアフターケアとは、施術した部位を被膜材などを使用して覆うもので、衣類との擦れによる痛みなどを軽減するものになります。
内容としては、ペニスにワセリンなどを薄く塗布し、その上から被膜材を覆い、1日に数回交換します。
亀頭にタトゥーをした場合には、施術後数日は激しい運動・性行為や自慰行為を避ける必要があります。
また、激しくシャワーを当てたり洗ったりすることはできません。
傷の治りなどには個人差がありますが、どんなに長くても4週間、1か月以内には傷は落ち着いてくると考えられています。
亀頭にタトゥーを入れるデメリット
実際に亀頭にタトゥーを入れている人がいること、さらにアフターケアもほかの部位と変わらない場合、「挑戦してみよう」と考える方も出てくるでしょう。
しかし、亀頭にタトゥーを入れることによる大きなデメリットがあることを理解しておく必要があります。
亀頭にタトゥーを入れるデメリットを下記の内容にまとめました。
- 麻酔が使えないので、とにかく痛みが強い
- 除去するのが大変
それぞれ解説します。
麻酔が使えないので、とにかく痛みが強い
タトゥーの施術には麻酔が使えません。
肌の痛覚を鈍くする表皮麻酔などは医薬品に分類される為、タトゥーショップには医師が居ない為、麻酔を使う事は出来ません。
タトゥーの施術には、刺すような強い痛みが伴います。
腕や足などの部位でも痛みが強いですが、身体の中でも特に敏感な亀頭にタトゥーを入れるとなると強烈な痛みを覚悟する必要があります。
「麻酔を自分で用意すれば良いのでは?」と考える方も多いと思いますが、素人判断で麻酔を使うと思わぬ副作用が出る可能性があります。
アレルギー症状などで肌が腫れてしまった場合、綺麗なタトゥーを入れるのが難しくなりますので、避けた方が良いと思われます。
除去するのが大変
亀頭のタトゥーは、一度入れてしまうと除去することが困難といわれています。
タトゥーには、主に4つの除去方法があります。
- レーザー
- 切除法
- 削皮法
- 皮膚移植法
上記でもお伝えしたように、亀頭などには麻酔が使えないことから除去においても苦しい痛みを伴います。
またレーザーは肌負担がかなり大きいためペニスには不向きであり、皮膚移植法なども難しい部位です。
ほか、切除法、削皮法も亀頭自体に施術すると考えると非現実的な印象を与えます。
100%不可能ではありませんが、一度亀頭にタトゥーを入れると、元通りに戻すためにはかなりの痛みと苦労、そして精神的苦痛が伴うことを理解しておきましょう。
ペニスにタトゥーで勃起がおさまらなくなるリスクあり
一時の痛みに耐えるだけであれば、亀頭にタトゥーを入れて生きていきたいと考える方もいるかもしれません。
除去する予定もなく、あくまでファッション目的やご自身の哲学に基づいてタトゥーをいれるという方もいるでしょう。
しかし、ペニスにタトゥーを入れる行為は、痛みだけがデメリットではなく、日常生活を脅かすような事態に陥る場合があります。
それが、「勃起がおさまらなくなるリスク」です。
どういったリスクなのか、下記で詳しく解説していきたいと思います。
- ペニスにタトゥーを入れて非虚血性持続勃起症になった男性が実在する
- 当初は痛みで勃起せず
- 術後8日目から1週間半勃起状態が持続
ペニスにタトゥーを入れて非虚血性持続勃起症になった男性が実在する
10年以上前、21歳のイラン人男性がペニスにタトゥーを入れたところ、勃起がおさまらなくなったといった症状を引き起こしました。
担当したケルマーンシャー大学の医師は、同氏を非虚血性持続勃起症と診断。
非虚血性持続勃起症は、持続勃起症の一種であることからも、タトゥーの施術が要因で勃起が止まらずに日常生活に困難を来す状況になったと判断されたのです。
その要因として、担当した医師は、タトゥーを入れた際の針により、動静脈瘻が形成された可能性を示唆しています。
非虚血性持続勃起症とは
非虚血性持続勃起症は、持続勃起症のひとつで、無秩序な動脈血流に起因する症例と考えられています。
イラン人男性の状態として、性的刺激・性的興奮と無関係に勃起が発生しており、更にそれらが4時間を超えて持続しているため、このように診断されたとのことです。
虚血性持続勃起症とは違い、疼痛を伴わず、さらに壊死することなどもない症例ですが、後に勃起障害が見られることが多いため注意が必要でしょう。
原因は動静脈瘻
亀頭にタトゥーを入れたイラン人男性は、なぜ非虚血性持続勃起症を引き起こしてしまったのでしょうか。
その理由は、動脈から静脈へ直接血流が流れ込んでしまう「動静脈瘻」にあると担当医師は判断しました。
動静脈瘻とは、動脈から静脈へ直接血流が流れ込んでしまう状態のことです。
本来、毛細血管網を通った後に静脈へ流入する動脈血が直接静脈に入流してしまうと、静脈拡張が起こり、静脈瘤を形成してしまいます。
担当医師によると、同氏がペニスにタトゥーを入れる際、針が奥深くにまで刺さってしまい、動脈と静脈を繋げてしまったことが要因で動静脈瘻が形成されてしまったと示唆しているようです。
当初は痛みで勃起せず
勃起が収まらなくなったイラン人男性ですが、タトゥーの施術後は勃起することはなかったと話しています。
さらに、痛みは伴っていたものの8日間勃起しなかったとも話していたようです。
この頃には、自分自身が非虚血性持続勃起症を引き起こすなど、想像もしていなかったのではないでしょうか。
術後8日目から1週間半勃起状態が持続
施術8日目の睡眠中、イラン人男性のペニスは勃起したといいます。
しかし、その時には普段より勃起していることに気づき、そこから1週間継続で半勃起状態が続いたことで、非虚血性持続勃起症が発見されたという流れです。
同氏は、結果的にペニスに溜まった血液を排出するための手術を受けたことで解決したそうですが、ペニスへのタトゥーは後悔していないと語ります。
「自分のような症状になることを発表することは、ペニスへタトゥーを入れたいと思う人たちへの抑止力になる」といったニュアンスのことを伝えたとのことです。
亀頭やペニスへのタトゥーはハイリスク!自己責任であることを覚えておく
亀頭やペニスへのタトゥーは、決して都市伝説ではなく可能な行為です。
一方で麻酔が使用できないことや、除去が難しいこと、そして場合によっては非虚血性持続勃起症など、「持続勃起症」を引き起こす可能性もあるデメリットは理解しておくべきでしょう。
タトゥーは自己表現のひとつであり、全て自己判断で行なう行為ではあります。
しかし、そのリスクや世間からの目線、今後長く続く自らの人生を考えた上で判断する冷静さは失わないようにしたいところです。
亀頭やペニスにタトゥーを入れようと考えていた方は、本記事を参考にあらためてタトゥーについて考えてみてはいかがでしょうか。